スペイン絵画

2014年7月 2日 (水)

『聖体の礼拝』(コエーリョ)

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クラウディオ・コエーリョ(スペイン 1642~93)は青年時代イタリアに旅行し、ティツィアーノ等ヴェネツィア派の影響を強く受け、宗教画と肖像画にその本領を発揮した17世紀マドリード派最後の巨匠です。

『聖体の礼拝』(1685~90 油彩・カンヴァス 500×300㎝ エル・エスコリアル宮)は、カルロス2世がエル・エスコリアル宮殿内で聖体を礼拝している場面を描いたコエーリョの代表作で、神秘主義的なテーマとバロック的で写実的な人物描写が見事に融合したモニュメンタルな大作です。

2013年6月20日 (木)

マルタとマリアの家のキリスト (ベラスケス)

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『マルタとマリアの家のキリスト』(1618年 油彩・カンヴァス 60×104㎝ ロンドン、ナショナル・ギャラリー)は17世紀スペイン絵画の巨匠ディエゴ・ベラスケス(スペイン 1599~1660)の初期を代表する作品です。

初期のベラスケスは好んで宗教的主題を扱いましたが、「ルカによる福音書」の中の一エピソードを描いた本作品もカラヴァッジョ的な強い明暗の対比が用いられ、画家の卑近な日常生活と民衆に対する親愛が感じられます。

2013年5月 7日 (火)

無原罪のお宿り (スルバラン)

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『無原罪のお宿り』(1635年頃 油彩・カンヴァス 139×104㎝ マドリード、プラド美術館)はフランシスコ・デ・スルバラン(スペイン 1598~1664)の数ある同一テーマの作品群の中で最も有名なものです。

1295年に天使たちがナザレから運んできた聖母マリアの生家があるとされる、イタリアはアドリア海沿岸のロレトという町を背景に、三日月に乗って祈る静かで内省的な表情の聖母の神々しい姿が、スルバランらしい明暗の対比の中に美しく描かれています。

2013年3月28日 (木)

アランフェスの庭園 (ルシニョール)

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『アランフェスの庭園』(1908年 油彩・カンヴァス 140×134㎝ マドリード、プラド美術館)はサンチァゴ・ルシニョール(スペイン 1861~1931)の代表作で、印象主義を取り入れスペインの庭園のもの寂しさを表現しようとしたこのカタロニアの画家の作風がよく表れています。

2013年3月11日 (月)

無原罪のお宿り (ムリリョ)

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バルトロメ・エステバン・ムリリョ(スペイン 1618~82)は17世紀スペインを代表する画家の一人で、宗教画、肖像画、風俗画等幅広いジャンルを手がけましたが、とりわけ聖母を描いた作品群が印象的です。

『無原罪のお宿り』(1650年頃 油彩・カンヴァス 235×196㎝ サンクト・ペテルブルグ、エルミタージュ美術館)は「スペインのラファエロ」と呼ばれたムリリョの代表作の一つで、慈愛に満ちた聖母がこの画家特有の温かみのある風合いで美しく描かれています。

2013年2月28日 (木)

パラソル (ゴヤ)

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『パラソル』(1777年 油彩・カンヴァス 104×152㎝ マドリード、プラド美術館)はフランシスコ・デ・ゴヤ(スペイン 1746~1828)の初期の作品で、王立製造所で作られるタペストリーのために描いた油彩画シリーズの一つです。

エル・エスコリアル宮殿の食堂に掛けられる予定だったタペストリーは失われましたが、この作品は初期のゴヤらしい明澄な色彩感あふれる名画です。

2013年2月17日 (日)

最後の晩餐 (ウゲット)

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『最後の晩餐』(1450年以降 テンペラ・板 162×170㎝ バルセロナ、カタルーニャ美術館)はスペイン・ゴシック最大の画家ハイメ・ウゲット(スペイン 1415頃~92)の代表作の一つです。

ウゲットは当時カタルーニャ地方にも浸透しつつあったフランドル絵画の油彩画法をほとんど採用せず、テンペラ画法に固執していましたが、背景の縞模様の鍍金などに彼らしい華麗な装飾趣味が感受されます。

2013年2月 7日 (木)

王女イサベラ・クララ・エウヘニア (サンチェス・コエーリョ)

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アロンソ・サンチェス・コエーリョ(スペイン 1531頃~88)はポルトガル系の肖像画家で、フェリペ2世(1527~98)時代の宮廷画家として活動しました。

『王女イサベラ・クララ・エウヘニア』(1579年 油彩・カンヴァス 116×102㎝ マドリード、プラド美術館)は彼の代表作で、フェリペ2世の娘(当時13歳)を描いたスペイン肖像画史上屈指の名作です。

2013年1月29日 (火)

セレ風景 (グリス)

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ホアン・グリス(スペイン 1887~1927)はスペインのキュビスム(立体派)の代表的画家でした。

彼の作品は単純化された形態のうちにも深い詩情を宿していると評されますが、この『セレ風景』(1913年 油彩・カンヴァス 92×60㎝ ストックホルム近代美術館)にもそのような特質が十分見受けられます。

2013年1月23日 (水)

セビーリャの水売り (ベラスケス)

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『セビーリャの水売り』(1621年頃 油彩・カンヴァス 103×77㎝ フィレンツェ、ウフィツィ美術館)はディエゴ・ベラスケス(スペイン 1599~1660)がまだ生地セビーリャで活動していた頃に描かれた風俗画です。

年配の水売り商人が若い客にイチジクの実の入った水を差しだしているシーンが描かれていますが、暖かみのある土色をベースとして、どこかカラヴァッジョを思わせるような巧みな明暗の対比が用いられています。

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