フランス絵画

2013年9月 7日 (土)

いかさま師 (ラ・トゥール)

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『いかさま師』(1635年頃 油彩・カンヴァス 106×146㎝ パリ、ルーブル美術館)はジョルジュ・ド・ラ・トゥール(フランス 1593~1652)の代表作の一つです。

左側の3人の男女が右端の豪奢な衣装に身を包んだ若い騎士を騙して金を奪おうとしている様子が描かれていますが、左端の男性はベルトからエースのカードを取り出し、立ち姿の女性は若者にワインを勧め、半身像の女性は彼女と意味ありげな目配せを交わしています。

共謀者たちの背後の暗闇は不正を、騎士の背後の光は無垢を象徴しているとも解されています。

ナイル川から救われるモーセ (プーサン)

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ニコラ・プーサン(フランス 1594~1665)はギリシア神話や聖書のエピソードをテーマとする作品を数多く描きましたが、この『ナイル川から救われるモーセ』(1638年 油彩・カンヴァス 94×121㎝ パリ、ルーヴル美術館)も数多の同一テーマで描かれた作品群の中で際立った存在感を示しています。

ナイル川のほとりでエジプトの王女によって救出されるモーセが描かれていますが、端正な構図や色彩の妙がいかにもプーサンらしい古典的名画です。

2013年9月 6日 (金)

ヴェネツィアの宴 (ワトー)

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アントワーヌ・ワトー(フランス 1684~1721)はヴェネツィア派やルーベンスの影響を受けて18世紀のロココ絵画の創始者となった画家です。

『ヴェネツィアの宴』(1719年頃 油彩・カンヴァス 56×46㎝ エジンバラ、ナショナル・ギャラリー)は彼によって確立された「雅(みやび)なる宴」をテーマとした作品群の中でもひときわ光彩を放っている名画です。

ディアナ姿のマリー・アデレード (ナティエ)

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『ディアナ姿のマリー・アデレード』(1745年 油彩・カンヴァス 95×128㎝ フィレンツェ、ウフィツィ美術館)は18世紀フランスの著名な肖像画家であったジャン・マルク・ナティエ(フランス 1685~1766)の代表作の一つです。

マリー・アデレード(1732~1800)はルイ15世の三女で、この作品中では美しい風景をバックにした狩猟の女神ディアナとして表されています。

弓矢や虎の毛皮のついたドレス等も丹念に描かれていて、ナティエならではの優雅な気品を感じさせてくれる作品です。

2013年9月 5日 (木)

聖セバスティアン (ラ・トゥール)

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ロレーヌ地方出身のジョルジュ・ド・ラ・トゥール(フランス 1593~1652)はロレーヌ公国(後にフランス王家に組み込まれた)の庇護を受け、生涯のほとんどを生地で過ごした画家でしたが、その真骨頂である神秘的明暗法はこの『聖セバスティアン』(1640年頃、油彩・カンヴァス 167×130㎝ パリ・ルーブル美術館)にも十全に発揮されています。

矢を射られた瀕死の聖セバスティアンに近寄る「病の守護神」としての聖イレーネは17世紀によく絵画の題材となりましたが、通常描かれる老女や若い尼僧としてではなく、ここでは当世風の衣装に身を包んだ若い女性として描かれています。

2013年9月 4日 (水)

水浴から上がるマウル人の女 (シャセリオー)

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テオドール・シャセリオー(フランス 1819~56)は1846年にアルジェリアに滞在し、オリエントの風光にいたく魅せられましたが、この『水浴から上がるマウル人の女』(1854年 油彩・カンヴァス 67×54㎝ ストラスブール美術館)はハーレムの内部を描いたもので、シャセリオーのアルジェリア体験がよく活かされたエキゾチシズムあふれる作品です。

合奏 (ヴァン・ロー)

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カルル・ヴァン・ロー(フランス 1705~65)は20世紀後半になって再評価されたフランス・ロココ期の画家ですが、この『合奏』(1754年 油彩・カンヴァス 164×129㎝ サンクト・ペテルブルク、エルミタージュ美術館)という作品は彼ならではの優れた構図とエレガントな情趣あふれる秀作です。

2013年9月 3日 (火)

カード遊びをする少年 (シャルダン)

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ジャン・バティスト・シメオン・シャルダン(フランス 1699~1779)は主として風俗画と静物画を描いたフランス・ロココ期の画家ですが、この『カード遊びをする少年』(1740年頃 油彩・カンヴァス 82×66㎝ フィレンツェ、ウフィツィ美術館)はそれら両方の要素が混在している作品です。

やや物思わしげにカード遊びに耽る少年のプロフィールが描かれていますが、前景に見える引き出し等静物の描写も精緻で、全体としてそこはかとない詩情の漂う佳品になっています。

アルカディアの牧人 (プーサン)

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『アルカディアの牧人』(1639年頃 油彩・カンヴァス 85×121㎝ パリ、ルーヴル美術館)はニコラ・プーサン(フランス 1594~1665)の主要作品の中でも特に有名なものです。

牧人たちが判読しているのは「我もまたアルカディアにあり」、つまり「この平和で調和に満ちた牧歌的な田園生活にも死が存在する」という碑文です。

後景に描かれている古典古代的風景も素晴らしく、この「はかなさへのエレジー」という異名をもつ名画は後の風景画に多大の影響を与えました。

2013年9月 2日 (月)

ナルニの橋 (コロー)

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『ナルニの橋』(1825年 油彩・紙 34×48㎝ パリ、ルーヴル美術館)は、カミーユ・コロー(フランス 1796~1875)が描いたイタリア風景の中で最も有名なものです。

地中海の明るい陽光とイタリアの自然が溶け合った光景が、コローのみずみずしい感性で描かれた秀作です。

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