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2018年5月30日 (水)

摩天楼

摩天楼

 

池袋

サンシャイン60

 

かつては

日本一のノッポビルだった

 

最上階にある展望台から

茫漠たるミニチュアのような地上の光景を眺めたのは

もうずいぶん昔のこと

 

なにやらイモムシのようなものが

ゆっくり這っているかと思いきや

よく見れば

今は無き国鉄103系の山手線であった

 

模型の電車よりもはるかに小さく

くねくねと音もなく走るその姿は

なにかしら奇異な感興を催させた

 

ところで

地上に降り

このビルのふもとのベンチに腰掛けて一服していると

眼前を二人の青年が走り過ぎていった

 

ひとりが つと立ち止まり

大きくのけぞるようにしてビルの頂上を見上げ

感嘆した素振りを見せた

 

上にいても

下にいても

摩天楼は

なにがしかの非日常性で

人の目を楽しませてくれる

2018年5月30日

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