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2017年9月22日 (金)

木立

木立

 

 

行き付けのコンビニは

家(うち)から歩いて五分ほどのところ

 

いつものように白い袋を下げての帰り道

とある木立が目に入った

 

周りはことごとく住宅が建ち

そこだけが取り残されたかのよう

 

鬱蒼と茂る葉むら 曲がりくねった枝

雅趣あふれるそのたたずまい

 

見ごたえのある森がこんな近くにあったとは!

ささやかな充足感が込み上げてくる

 

が 次の瞬間 それは哀感に取って代わられた

早晩あの樹々も切り倒されてしまうのだろう

 

木立が伐採されて跡形もなくなり

さら地になった姿が亡霊のように浮かび上がる

 

そんなにもしっかりと地に根を張り

そんなにも涼しげな木陰を成しているあの森

 

押し寄せる宅地化の波に吞み込まれるのも

もはや時間の問題かもしれない

 

だがわたしは心の中でひそかに願っている

むなしい願いかもしれないが

 

おお 最後の武蔵野の面影 最後のオアシスよ

どうかいつまでもそこにあってほしい と

2017年9月22日

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