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2012年7月12日 (木)

夕べの光 (コッテ)

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『夕べの光』(1892年 油彩 55×81㎝ 個人蔵)は、シャルル・コッテ(フランス、1863~1925)の初期の代表作です(なお、この絵と構図が同じでサイズを少し大きくしただけの別バージョンがオルセー美術館にあります)。

コッテはピュヴィス・ド・シャヴァンヌの弟子で、はじめは印象主義的な手法で描いていましたが、次第に内面性を重んじ、黒や褐色を多用する独自の画境を切り開いて行きました。

彼は南欧、北アフリカ、近東等を訪れましたが、スペインから強い影響を受け、フランスの中でも特にブルターニュ地方を最も愛し、この地の素朴な漁村風景を敬虔な感情を込めて描くのを得意としました。

この作品は、光の効果を重んずる印象派的なタッチで描かれているようにも見えますが、よく見るとクールベ的な堅固さと厳粛さが感じられ、印象主義からの離脱を旨としていた「バンド・ノワール(黒の団体)」の中心人物だったコッテの特質がよく出ているようです。

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コメント

凄く 綺麗です。 
光を捉えて 雲 空 海など描くって難しいでしょうね。
海の深さもだすのはなおのこと・・・^^。
右側の 海の ブルーが 決まってますね そんな感じしました。
スピード持って描いている気がします。 大きくして 見せて
頂くと 力を入れているのは 舟と 人ですね そんんあ気がします。

さすが kawasemi さん、よく観ておられますね。
私は気づきませんでした。
確かに右側の海は、空の色を反映して
青くなってますね。
やはりこの絵の命は
空と海の色彩感と陰影の妙だと思います。

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