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2012年6月10日 (日)

ロプーヒナ像 (ボロヴィコフスキー)

Photo_9

ウラジーミル・ボロヴィコフスキー(ロシア、1757~1825)は、ロシア・センチメンタリズム(主情主義)絵画の代表的作家ですが、彼の諸作品の中でも、この『ロプーヒナ像』(1797年 油彩 72×54㎝ モスクワ、トレチャコフ美術館)は代表的傑作と見られています。

彼は女性の肖像画の他にも、壮大な男性肖像画や宗教画、さらにはミニアチュール等も手掛けていますが、やはりその真骨頂はこの作品に代表されるようなやや感傷的な婦人像にあったようです。

左下に見えるヤグルマギクの青はモデルのベルトの青に、ライムギの穂先の黄金色は腕輪の黄金色に対応し、また簡素な白衣(びゃくえ)を着たモデルは周囲に描かれている自然と良く調和しています。

そして右下に見える、今を盛りと咲いている、あるいはしぼみかけているバラは、美しいものもいつかは滅びる、という文芸によく取り上げられる寓意を示していると言われています(ちなみにこのきれいなモデルさんは、当時18歳くらいで、24歳くらいで夭折しています)。

画面全体に漂うほのかな感傷と優美さが、観る者の心を癒してくれるようです。

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コメント

美しく ホっとできる一枚の絵ですね。ロシア人の顔です。それに
向こうの方に少し上流の方の服が、ウエストが上にあって、ロシアだ
とわかります。 矢車草は、あの青に未来を思うヨーロッパの方は
特に好きな花のようです。私も好きですが・・。
目線に動きがあって 美しい絵ですね。

> kawasemi さん

まさに「癒し系」の絵だと思います^^
ほんとうに、ポイントは目線にあるようですね。
みずからの若さと美しさを誇るかのような・・・
この夭折した美しいモデルさんを永遠の偶像として
私たちに遺してくれた画家に感謝します。

私は、何度もこの絵を このブログで見せて頂きました。
やはり なんとも美しい・・調べると ピョートル1世の奥様とか・・。
なるほどと おもいました。 この 気品に通じる女性のプライドと
悩みと 憂い・・、そうだろうと 思います。 いつもよいものを
ありがとうございます。

> kawasemi さん

ほんとに、いくら観てても飽きの来ない名画ですよね。
気に入っていただけて、とてもうれしいです^^

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