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2012年6月19日 (火)

ポンペイ最後の日 (ブリュローフ)

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79年、イタリアはナポリの近郊にあったポンペイは、ヴェスヴィオ火山の噴火によって瞬く間に地中に埋まってしまいましたが、その時の悲劇的光景を、さながらオペラの舞台を見るかのように大画面に見事に描いたのが、この『ポンペイ最後の日』(1833年 油彩 456×651㎝ サンクト・ペテルブルク、ロシア美術館)です。

この壮大な絵の作者は、カルル・ブリュローフ(ロシア、1799~1852)で、彼はキプレンスキーらとともにロシア・ロマン主義絵画の代表的画家と目されています。

古典主義的なアカデミズムの域にとどまっていたそれまでのロシア画壇に、折からのナポレオン戦争やデカブリストの乱等によって鼓吹された民族的自覚と革新の精神に支えられ、西欧のロマン主義の影響も受けつつ、新しいロシア的ロマン主義の新風を吹き込んだのが、ブリュローフでした。

この作品は、彼がローマに滞在していた1830から33年にかけて描かれましたが、発表されるやヨーロッパじゅうで評判となり、パリのサロンのグランプリをも獲得し、最も偉大なロシア人画家と目されるようになりました。

彼はまた詩人プーシキン、作家ゴーゴリ(彼はこの絵を「目の饗宴」と言っています)、作曲家グリンカら、当時の一流の芸術家たちとも親交があり、数多くの著名人たちの肖像画をロマン主義的な手法で描き、後続の画家たちにも大きな影響を与えました。

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コメント

またまた、凄い絵画です。「ポンペイ最後の日」 これは絵画だけで
なくほかにもあったかな・・この言葉はよく 覚えています。
この絵を ずっと見ながら自然災害、及び 広島原爆の絵など浮か
んだりしていました。
 その中で、今回の東日本災害は、イメージ力ある絵画になるのか・・
などかんがえていました。 TVやネットは、茶の間で実況中継の
ように 文化性を消した形で 写しだします。 人間を写しているのか
とか 思ったりします。

プーシキンは、ロシアで特別の思いを保たれていますね^^。 

私は、ちょっとした病気で、後遺症として文字認知能力が解らなく
なったりして・・(ややこしいのですが) 目がうまくいかなかったり
しますので 文章でおかしな日本語になる時があります。
また あとで直したりしますが、それでもうまくいかない時が
あります。御了解 下さい。

> kawasemi さん

万物の霊長として君臨している人間も、
大自然の強大な威力にさらされると如何ともしがたい面があることは、
このポンペイの一件や東日本大震災等が如実に物語っています。

厳然たる現実を忠実に伝えるのがマスメディアの使命だとすれば、
その現実に「文化性」を付加して、より発展的な展望を与えるのが
芸術をはじめとする文化活動ではないか、と思います。

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。

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